期待リターンを素人目線で考える (3)
さて、最初に"7%"に疑問を持ち、次に、リスクプレミアムと永続成長に着目しました。グラフトン通りさんによりますと、「借入金の金利と株式のリターンは同じ」と、あったので、次はそれで考えて行こうと思います。
借入の金利ってどう判断?
借入の金利で思いつくのは、日本銀行や、アメリカですと、FRBが設定しているFFレートでしょうか。
でも、これって変更される時はしょっちゅう変更されますよね。 と、なりますと使えない気がします。
で、僕が思いついたのは、イギリスなどで使われている、インフレターゲットです。物価の上昇に対して金利の政策をしていくそうです。
「金利政策」→「借入金の金利」になんとなく繋がりそうではないでしょうか。(イコールではないですが。) インフレターゲットは長い目での政策だと思いますので、安定的な数字に設定されると思います。
ただ、これは先進国のように色んな事が大きく動かないない国が対象のように思えます。
アメリカFRB議長のバーナンキさんは、インフレターゲットの研究者としても有名だそうです。
アメリカ、イギリスやユーロ圏では、2.0±1.0%
と、言った政策を採っているそうです。安定期でありますと、インフレ目標率より金利の方が上回りますよね?
と言うことで、先進国では4%〜 辺りが株式リターンの目安となるのでしょうか?
そうなってきますと、4%のリターンを狙うために、2.5%金利を払い、0.8%の信託報酬を払いながらの投資は、あまりにも割が合わない感じです。
どこかで、想定リターンの見直しが心のどこかであるかも? だからこそ、そんな無謀な投資をしないような気がします・・・・・。
うさみみさんも、グラフトン通りさんの記事で仰っていましたが、低成長時代って所を新たな認識としてちゃんと持っておく必要がありそうです。
純粋に株式でリターンが得にくいからこそ、レバレッジを掛けた複雑な仕組みや、ヘッジファンドが大きくなって行くのかなーとも思ったり・・・。
あと気になるのが、リターンの低下を想定したからと言って、リスクについてはどうなんでしょうか。
こう言った数字はあまりいじって行けないような気がしますので、これは年金積立金管理運用独立行政法人を参考してみたいと思います。
で、相関係数とリターン(2007年版)を見て思い出したんですが、年金さんはリターンを日本株式 4.8% 外国株式 5.0%と言う想定リターンになっています。
以前まで採用されていた、6.5%や7%と言った数値は見直されています。 金利やインフレ上昇率を採用した値になっていますね。 う〜ん、年金さんがこの値を採用しているんですか・・・・。
で、もう少し続きます。
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コメントお待ちしています♪
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2.
アルビレオ
2009 02/19 (Thu)
PM 11:43 FFレートや日銀の政策レートは「今日借りて明日返す」無担保翌日物の短期金利です。
一方、グラフトン通りさんが「株式のリターンと同じ」としているのは長期金利のことです。
んで、特に前置きなしに「長期金利」という場合、普通は10満期の国債利回りを指します。長期金利の決定要因もなかなか複雑で、当然ながら短期金利からの影響は強く受けます。それも現在の短期金利ではなく「将来の金利変動の予想」から。10年後の金利動向まで盛り込まなくちゃいけないわけですからね。
さらにグラフトン通りさんの触れている「株式リターンとの均衡」。均衡のメカニズムが働くということは相互に影響しあうということでもあるので、株式市場の動向の影響も受けることになります。
そして「10年間お金を国に貸していればほぼ確実にこれだけお金が増える」ということは、その10年間のインフレ率に対する市場予測という側面も持っています。(プラス若干のリスクプレミアム)ああややこしい。
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3.
うさみみ
2009 02/20 (Fri)
PM 11:58 こういうことを考えていくってのは、非常に難しく、かつ有用な検討だと思います(^^♪
株式投資をしている人にとっては、まず、自分がやっていることを自分で一度否定してみるっていうアプローチに近いかもしれませんが、それは結構面白いことだと。本格的な低成長時代というのは我々の感覚にはあまりなじみがないだけに、どういうことなのかわけわかりませんし、低成長が続くに際してエネルギーが貯まって爆発するってこともあるのかとか、いろんな想像をしてしまいます。
投資をする人にとっては、低成長時代ってのが本当なら悪魔のシナリオになるのかもしれませんが、そういう可能性を全く無視するのか、多少考慮するのか。。。この不況の中で分かれてくるような気もしますね。
つづきを楽しみに、みなさんのコメントを楽しみにしています(^^♪
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4.
かえる
2009 02/21 (Sat)
AM 12:02 >Falgonさん
初めましてです。 よろしくです♪イメージとしては、
長期で見た時、金利政策を8%や0%にしたとしても、インフレ率は2%に落ち着くと思っていますがどうでしょうか。
あくまで、金利政策は短期だと思います。 金利&インフレの上下はありますが、平均(目標)への回帰になるのではないかなーと。なので、「インフレ+α=貸出し」が目安になるのではないかと考えてみました。
ただ、エントリーにも書きましたが、低成長時代を想定した時の想定になります。
僕も判らないので、またアドバイス頂ければと思います...。
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5.
かえる
2009 02/21 (Sat)
AM 12:18 >アルビレオさん
ううううううう....難しいです。やっぱり長期金利は株式へのリターンに影響する一面もありますよね。あとはプレミアム部分...。
で、
アルビレオさんのコメント見て思ったのですが、
「過去のリターンを見て、将来の金利で期待リターンを調整する。」って言う感じで見ても良いのかなーと感じました。分散投資の効果が薄まったとか色々ありますが、金利と言う所で色々繋がっているようで頭がこんがらがっています....
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6.
かえる
2009 02/21 (Sat)
AM 12:32 >うさみみさん
へっぽこ投資家が一生懸命悩み中です...。 色々とお助けくださいです。
今回は出した結果より、悩んだ事が色々と勉強なりました。
そして、コメントで勉強中です♪例え期待リターンの見直しをしたとしても、僕の投資は変わらない様な...。
ただ、備えをするキッカケになった気がします。
だって、リスクは変わらないですもんね....。それにしても、ちゃんとまとめれるか心配です(汗)
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7.
愛犬クロリス
2009 02/21 (Sat)
AM 01:04 こんばんは。いつも楽しくみています。
かえるさんの期待リターンを見て、最近株式の
それらを見直しました。日本株5.5→4.5%へ、海外先進国6→5%へ、
新興国6.5→5.5%へ。うーん投資全体の期待リターンも0.5%程度減かな。
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8.
とよぴ〜
2009 02/21 (Sat)
AM 06:20 どっぷりと迷い込んでいますね?(笑)
自分もGoogleドキュメント祭りで似たようなアプローチをしていましたからよくわかります
ROEを期待リターンにしたり
http://toyop129.blog48.fc2.com/blog-entry-636.htmlグラフトン通りさん&アルビレオさんの言う国債(10年債)を「株式のリターンと同じ」にしたりと
http://toyop129.blog48.fc2.com/blog-entry-642.htmlバブルの時も不況の時も株式のリターンが変わらないはずがないと思っているのでTOPIXなどの市場でみるときでもバリュエーションは大切なんだ!って考えています
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9.
かえる
2009 02/22 (Sun)
PM 08:08 >愛犬クロリスさん
こんばんはです。
あわわ?。 好き勝手見直ししていますので、何の根拠もないですが...。
で、新興国についてはどこの数字をするかを悩んでいます。見直しをする事によって何かが大きく変わる事はないと思いますが、
前向きに頑張ってみたいと思います。
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10.
かえる
2009 02/22 (Sun)
PM 08:17 >とよぴ〜さん
僕の場合、とよぴ〜さんと違って理解して悩んでないので、たちが悪いと反省しています...。とよぴ〜さんの「益回りと金利のグラフ」や「イールドカーブ」に興味が...。
でも、頭がパンクしています...(汗)僕もバリュエーションを大事にして行きたいです。
2009 02/19 (Thu)
PM 10:13
初めてコメントさせていただきます。
期待リターンの項、(1)から読ませていただいています。
インフレターゲットについてですが、かえるさんは
>物価の上昇に対して金利の政策をしていく
とおっしゃっていますが、おそらく逆ではないかと思います。
>アメリカ、イギリスやユーロ圏では2.0±1.0%
おっしゃるとおり、FRB,BOE,ECBあたりはインフレ率がこのあたりの水準になるように金利を定めています。
これはインフレ率がこの値になるように政策金利で調整しているのであって、インフレ率よりも金利が高くなるように金利を調整していくわけではないと思います。
たとえばインフレ率が3%だったとき、金融引き締めを行いますが、そのときの金利は2%で十分上昇率を抑えられると判断すれば2%になるでしょうし、過熱気味だと当局が判断すれば8%になることもありえるようなものだと思います。