かえるの気長な生活日記。

へっぽこ投資家が、みなさんの老後の不安を少しでも減らすお手伝いができるよう、資産形成に役立つ投資(直販投信、インデックス投資、確定拠出年金iDeCo、バリュー投資)を自ら実践・やさしく紹介しているブログです。◆当ブログにおける内容は、個人の見解であり、所属する組織とは関係ありません。

日本の個人株主はなんと6000万人! 実は微妙なデータの取り方でした

日本企業の株主の裾野が広がってきた。東京証券取引所などが7日発表した2020年度の株式分布状況調査によると、21年3月末の個人株主数は1年前から308万人増えて過去最高の延べ5981万人になった。過去の失敗体験にとらわれない若年層が、新型コロナウイルス禍で相場が下落した局面で参入している。 コロナ禍で若手が参入、個人株主308万人増 東証調査: 日本経済新聞

f:id:kaeru_onou:20210707215134p:plain興味深いニュースが出ていましたので、取り上げておきたいと思います。
これまでなかなか進まなかった『貯蓄から投資』ですが、ここに来て流れが変わってきているようです。いつの間にか個人の株主数が6000万人、人口の半分が株主になっている!と思ったのですが、東証のデータにしっかりと注意書きがされていました。

(注)本調査における株主数の集計においては、上場会社間の名寄せができないため、各上場会社の株主数を単純に合算した「延べ人数」を用いている。具体例で説明すると、ある個人株主が1人で10銘柄を保有している場合に、全体の集計値の算出において、1 人の株主が複数銘柄保有していることが認識できないため、各銘柄の株主数を単純に合算することとなり、結果として個人株主数10名としてカウントしている。
※PDF:2020年度株式分布状況調査の調査結果について

ネット証券だけも300万口座増えている!

こういうデータもしっかりと把握できるようになって欲しいところでありますが、投資されている方は着実に増えているようです。大手ネット証券の口座開設数は大きく伸びているようです。

 SBI証券      543万 → 681万口座(+138万口座)【資料請求】
 楽天証券    376万 → 508万口座(+132万口座)【資料請求】
 マックス証券  186万 → 194万口座(+8万口座)【資料請求】
 松井証券    124万 → 133万口座(+9万口座)
 auカブコム証券 115万 → 127万口座(+12万口座)
 ※SBI証券 2021.3月期 決算説明資料より

 今回のデータは、個人の株主数データではありましたが、投資信託からスタート(優遇制のある、iDeCoやNISAを使うと良い!)するのも方法ですし、企業型の確定拠出年金を使い、いつの間にか投資家になられた方がおられるかもしれませんが、リスクが取ったことによって、明るい将来が近づくことを願っています。

私もしっかりと、投資が続けられるように頑張りたいと思います。

プラスだと報道されにくい年金運用 2020年度は37兆円のプラス

日本の公的年金の一部を年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が運用しています。
運用して、いつ引き出されはじめるかと言いますと、50年先の予定になりますので、あまり騒ぐことは意味はないのかもしれませんが.....。

さて、運用方針は、「長期・分散・低コスト」 シンプルな運用方針になります。
気になる方は、GPIFのサイトをチェックしてみてください。

www.gpif.go.jp

2020年度のリターンは37兆円、累積は95兆円のリターン

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年金の運用がマイナスですと、国会でも取り上げられ報道されるのですが、プラスだと静かなのは、個人投資家の多くの方は感じておられるかもしれません。
微力ですが取り上げて勘違いを減らしたいと思っています。

GPIFは年度(2020/4/1~2021/3/31)と、昨年のコロナショックで下げた直後から計算されているため、37兆円という大きなリターンとなっています。
ですが累積でも、なんと95兆円もの利益をだしており、今のところ想定を上回る運用がされています。

シンプルなポートフォリオ 5クラスの資産で運用されています

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年金運用のポートフォリオは、上記なようにシンプルな4資産で運用されています。ちなみに対象となっているベンチマークは以下の4本になります。
※外国株式が全世界株式(先進国+新興国 日本の除く)になっています。

  • 国内債券  NOMURA-BPI「除くABS」
  • 外国債券  FTSE世界国債インデックス(除く日本、円ベース)
  • 国内株式  TOPIX(配当込み)
  • 外国株式  MSCI ACWI(除く日本、円ベース、配当込み)

運用スタイルもインデックス運用が8割を占めており、運用額が大き過ぎることもありコストが重要視されていることがうかがえます。

リターンの源泉は、長い時間をかけた値上がり益と配当の積み重ね

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リターンに着目されていますが、値上がり益だけではなく、しっかりと配当益も積みあがってきています。
以前は、国内債券の割合も大きく、まだ利回りもよかったため配当益が主でありましたが、2011年以降は値上がり益が大きくなっていますが、今でも毎年3兆円もの配当を受け取っています。

 

年金の業務概況報告書ですが、資産運用の考え方と年金の仕組みがまとめられて報告書ですので、ぜひチェックしておいてください。

 

 

2021年6月末 運用状況(ワクチンとオリンピックがいよいよ)

私の周りでも、コロナウイルスワクチンを接種された方が出てきているようです。私も打とうと思っていますが、接種券が来ていないので動けていません。

さていよいよ7月となりオリンピックまであと少しとなりましたが、スポーツ競技としての楽しみと、開催中、開催後の混乱と言う点で心配しておりますが、個人的にはテレビ観戦で大いに楽しみたいと思っています。

感染対策がうまく行く事、ワクチンの効果がでることを願っています。

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VT(全世界株式)のチャートですが順調ですね

3年のチャートをピックアップしてみましたが、コロナショックはなかったような株価の勢いになっています。

あらためて、投資しておくことの大切さ、タイミングの難しさが感じているこの頃です。 みなさんリスク許容度だけはチェックしておいてくださいね!
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2021/6 運用状況
  先月末 今月末 前月比 年初来
かえる資産     2.38% 10.08%
TOPIX 1922.98 1943.57 1.07% 7.07%
マザーズ 1150.06 1207.46 -0.92% 4.99%
S&P500 4204.22 4291.80 2.08% 15.15%
EAFE 80.83 79.49 -1.66% 8.27%
EEM 54.87 55.51 1.17%% 8.80%


買い: カラダノート、TVE、KIDSSMILEHLDGS 積立投資継続中
売り: トレックス・セミコンダクター、エーアイテイー
上位5銘柄:
オーウイル、ニチリン、ウェルビー、カラダノート、パラカ(順不同)

今月のおすすめ本

 

 

取材内容が(6/30)日経新聞夕刊に掲載されました

先日、日経新聞の記者さんに、一般NISA・つみたてNISAの口座の選び方について取材をお受けいたしました。ファイナンシャルジャーナリストの竹川美奈子さんのコメント掲載されていました。

【有料会員限定]】の記事ですが、無料会員でも毎月10本の記事を無料でご覧いただけますので、よろしければぜひお読みください。

r.nikkei.com

コメントとして取り上げて頂いたのは、"つみたてNISA”の口座選びのところでした。
一般的には、手数料が安く、商品数の多いネット証券がよくおすすめされていますが、まずはチェックして欲しい金融機関として、お給料の入金口座やメインバンクと私をお伝えしています。

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つみたてNISAに限って言えば、手数料も遜色なく、商品設定もしやすいので、銀行はおすすめなんです。
竹川美奈子さんも書かれていますが、口座は開設したものの何もしていないNISA口座は結構あるのです。 なんともったいない話。

そして、FPに買い方が分からないという相談もちょくちょくあるんです。
それは金融機関やコールセンターにお願いできればと....。

せっかくの優遇税制、もし投資されるのであればぜひNISA(少額投資非課税制度)を使いましょう♪

kaeru.orio.jp

 

ファンドラップの"まずさ"が浮き彫りになりました

金融庁より、資産運用業界の高度化に向けて分析した資料の2021年版が発表されていました。
ちなみに高度化とは、『業務価値を高めること、事業・商品価値を高める』ことを意味するそうです。 ぜひ使っていきたいカッコイイ言葉ですね。

www.fsa.go.jp

 

さてその中で、気になるデータ、「ファンドラップ専用ファンドの5年シャープレシオ」がまとめられているのですが、興味深い結果となっていました。

そのグラフを見ると、バランスファンドのシャープレシオの平均を下回っているようです。
ちなみにファンドラップ(ラップ口座)とは、一任運用と言いまして相場の好不調にあわせ運用し希望にあった運用をしてくれる仕組みになります。一般的なバランスファンドはなるべく配分を固定しようと運用されていますが、ファンドラップの場合は、お任せ運用となっています。

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シャープレシオは投資の効率性や安定した成績具合を表す指標

計算方法は比較的シンプルです。
(リターン 安全資産のリターン)÷リスク です。
リターンをリスク(値動き・ブレ)で割っています。仮にリターンが同じであったとしても、リスクが低いほどシャープレシオが高くなりますので、うまく(効率よく)リターンを出していると言えます。

高リターンだったとしても、リスクが大き過ぎるとシャープレシオは小さくなります。リスクが高いということは、マイナスな場合も大きくなる可能性がありますので、あまり良い投資とは言えないんです。 

リスクを揃え逆算した場合のリターンの違い
  リスクを8%と
仮定した場合*1
リスクを12%と
仮定した場合*2
コスト控除前の
ラップ専用ファンド
4.00% 6.00%
コスト控除後の
ラップ専用ファンド
2.00% 3.00%
バランスファンド 3.05% 4.60%

ご覧のように、良いファンドを使っていても、手厚く包むことによって大きくリターンが下がってしまっています。バランスファンドもまだまだ手数料が高く平均的な信託報酬は、1.2%程度ですので、コストの安いバランスファンドでしたら、もっとこの差はついてきます。

リターンが押し下げられている理由は"費用"と思われます

シャープレシオが高くない理由、バランスファンドに劣る理由としては、2つ要因が考えられます。

  • 運用がうまくない(リターンが出ない、もしくはリスクが大きい)
  • 費用が高い結果、リターンが低くなっている

2つの理由が考えられます、1つ目の理由であれば、ファンドラップの意味がないので、そうでない事を願いますが、2つ目のついては高い費用がリターンの足を引っ張っていると言えそうです。

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半数以上の会社のファンドラップが2%以上の手数料となっているようです。
ファンドラップがお任せできる良い仕組みであるとは言えそうですが、実際のところはそうでもないことが今回の結果から浮き彫りになったようです。

今のところ、投資のコツ、ネットのコツ(ネットバンキングやネット証券での売買)を覚えてシンプルなスタイルにすることが良い方法のようです。


楽天証券

*1:野村マイバランス50を参考

*2:eMAXIS 8資産均等型を参考

いいですね! マネックス証券が「ミニ株」の手数料撤廃

あまり単元未満株で取引きすることはないのですが、マネックス証券が嬉しい取り組みを発表してくれました。少額でも株が気軽に購入できるようになるのは嬉しいニュースですね。

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マネックス証券は7月、1株から取引できる「単元未満株」について、国内銘柄の買い付け手数料を撤廃する。大手インターネット証券では初めて。手元資金が少なくても株価の高い銘柄を少額から投資しやすくする。投資初心者など資産形成層の需要を取り込む。
マネックス、「ミニ株」の手数料撤廃: 日本経済新聞

ちなみに1単元とは、株を売買する単位のことで上場会社は100株(一部例外除く)を1単元としています。
ですので、
A社の株価が300円であれば、300円*100株=30,000円が投資金額
B社の株価が5,000円であれば、5,000円*100株=500,000円が投資金額 となり場合によっては欲しい銘柄があっても大きな金額が必要になってまいます。

そこで証券会社によっては、「単元未満株」「端株」「ミニ株」「ワン株」などの名称で、少額からでも投資できるように1株でも買えるようサービスを提供しているのですが、これまでは投資額に対して手数料が割高ではあったんです。

単元株になれば権利もゲットできます!

単元株の場合、配当などは問題なく受け取ることができますが、議決権の権利がないことや株主優待の権利がない場合があります。

ですが、1株ずつ買っていき100株など単元株になれば、株主優待の権利や議決権を得ることができますので安心です。 かなり気軽に株式投資を始められるようになります。

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ちなみに、1株や単元未満株でも株主優待をくれる企業が数社あるんです。 ちなみに株主優待用に3社ほど単元未満株を持っております。 

がん保険、あなたには必要ですか?

SNSなどで「保険は不要!」と言うやりとりを見かけることがあります。
いつも思うのですが、よく詳しく知らない方の保険事情にまでアドバイスできるなーと思うこの頃です。

特に、医療保険やがん保険については、その話題になりやすいように見えます。今回は、その中でも"がん保険"について、考えてみたいと思います。

治療費から考えるとがん保険は不要ではないか

  入院時の治療費/回*1 入院外の治療費/回
胃の悪性新生物 67万1,648円 9万1,366円
気管及び肺の悪性新生物 64万4,408円 3万8,482円
乳房の悪性新生物 57万2,085円 5万3,583円
白血病 151万9,743円 8万2,722円

費用としては、50~150万円ぐらいの治療費になります。ただし健康保険がありますので”3割負担”、さらに高額療養費制度を使う事で、思っている以上に掛かっていないと言えるかと思います。
※ただし1回あたりの費用です。長い通院生活では医療費がかかる可能性があります。

さらには、
入院日数が短くなってきている、高額であっても効果の高い治療薬が健康保険の適用っていることなどから、治療費としての備えは貯蓄でも問題ないと思っています。

所得の補償と対して考えてみる

がんに限らずですが、治療が短ければ収入面での問題ないかと思いますが、実際は収入面では大きな影響を受けているようです。2017年のデータではありますが、ライフネット生命が気になるアンケートを取っていました。
[PDF]ライフネット生命保険 がん経験者 572 名へのアンケート調査を公開

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やはりという結果ではありますが、がんの治療をしていく上で収入が減ってしまった方が多ったようです。

また、治療期間が長い場合もあります。抗がん剤治療などは、3か月~3年と言われています。保険会社もそれにあわせて長期間の抗がん剤治療にも備られるようにもなってきています。

働き方によって収入減の影響が違う事実

実はなかなか厳しい事実なのですが、働き方によって大きく収入の減少率が違っているんです。公務員・団体職員の方は影響は少ないようですが、非正規雇用者の方々は大きく影響を受けることが多いようです。

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収入が少ないからこそ、支出を抑え貯蓄に回したいのですが、がんになった時ほど影響を受ける結果となっています。

冒頭にも述べましたが、このような状況、前提となる条件も踏まえずに一部の情報だけを頼りにするおせっかいは非常に危険だと思っています。

ちなみに"がん保険"には入っていません

そんな私ですが、"がん保険"と言われるものには入っていません。ただ、所得補償という面で大きな病気の心配はしておりますので、特定疾病(三大疾病)*2に備える保険に入っています。

入ったいないもう一つの理由が、住宅ローンの団体信用生命保険にがんと診断されたら残高が半分になる特約が、若干の金利の上乗せで加入していることもあります。

あんしんして投資を続けたいから保険にも入っています(感情面で)

投資に少しでも資金を回したいので、本来であれば保険と言う支出を下げたいところではありますが、保険に入っています。

あまり治療費が掛からないことは理解頂けたかと思います。
ですが個人的には、収入減によって貯蓄を崩すのは抵抗感はないが、病気によって投資している資産まで切り崩いていくのはつらいだろうと思っています。

ですので、何かあったとしても、なるべくリターンを伸ばせるヘッジをしています(とは言ってもそこまで大きな保険料ではないんですけどね)。感情的な部分であることは承知しています。

また実際には、教育費への影響も大きかったと感じておられたようです。
保険に加入して欲しいのもあるかと思いますが、ライフネット生命は良いアンケートを取っているように感じます。

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備え方にも色んな考え方がある

最後にですが、がんに備えると言っても、最強な保険『健康保険』と「現金・貯蓄」は何にでも備えられるので、それだけも充分とも言えます。

一方で『幅広い保障内容で備える』ことや期間限定『子供が20歳になるまで備える』や『高額な治療費にも対応できる』と言った考え方あると思います。

当たり前ですが、ご自身で答えを出して頂ければと思います。

*1:厚生労働省「医療給付実態調査」平成30年度の疾病分類別、診療種類別、制度別 件数・回数・点数をもとに計算

*2:がん、心筋梗塞、脳卒中