かえるの気長な生活日記。

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株主資本比率について少し考える

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株主資本比率とは、決算短信などではバランスシートの欄を見れば判ります。

左側(総資産)に対し、右側下部(株主資本)がどれくらい占めているかを示します。

一般的によく言われるのが、株主資本比率が50%以上の企業に投資しましょうと聞きます。

僕も目安として50%にしていましたが、一概に言えない事が判ってきましたので、また書いて覚えておきたいと思います。

簡単にというか自分なりの解釈も入っていますがその点はご了承下さい。

まずは、企業を2種類に分類したいと思います。

技術を売買している企業と、商品を売買している企業です。

これらの企業のお金の借りやすさを考えて見たいと思います。

技術を売買している企業
IT企業(ネット関連の企業やソフトウェア企業)は基本的に人材が資産だと思います。
製薬会社等については、薬の成分や製法などの特許が資産だと思います。
人材派遣会社等についても、企業に価値があるのではなく、派遣の方の技術に価値があるわけです。
特許や人材が資産となっている企業は、人材の流失がおきたり特許の期限切れになる事により、利益の源が失われる可能性があります。
ローンを組む時の事を考えて頂きたいのですが、目的のないフリーローンより、家や車を購入する時のローンの方が金利が安いと思います。
ようするに、技術や人材よりも目に見える土地などの方が担保として価値があると言うことですね。
となると、技術を資本としている会社は、技術を銀行や投資家が価値を評価する事は難しいと思います。従って比較的お金が借りにくいのではないでしょうか。


商品を売買している企業
一番判りやすいのは不動産銘柄ではないでしょうか。土地は持っているだけで財産ですよね。
自動車会社もそうではないでしょうか。トヨタなんかは工場も沢山持っていますし、トヨタと言う名前はもう立派なブランドですよね。
スーパーなどの小売もそうではないでしょうか。商品に価値があるので基本的に人材や技術に左右されないですよね。
これらの企業は企業に価値というか商品に価値があるため評価されているような感じがします。
在庫を抱えてする商売は、在庫の価値を把握(在庫が担保に)することができやすいので、お金の借り入れはしやすくなっているのではないでしょうか。
あとネームブランドも価値になると思います。よくローン組む場合も同じ年収のサラリーマンより公務員の方が利率が優遇されるなんて話は聞かないでしょうか。これはやはり公務員という肩書きがお金を貸しやすくしていると思います。

同じ株主資本比率が50%でも余力が違う


不動産企業については、土地を沢山持っている(在庫を抱え込んでいる)ため、資産が増加する傾向や土地を転がしたりマンションの販売までに時間がかかるので仕入れから販売まで時間がかかります。

なので運転資金の不足が考えられるますが、在庫(土地)という担保があるのでお金を借り入れる事ができます。

では、在庫を抱える事業が有利でもなく、販売まで時間がかかるまで土地の価格などで大きなリスクを抱える事になりますし、規模が大きくなればなるほど借入資金が大きくなる傾向があります。
負債が大きくなり過ぎることで、銀行からの圧力が大きくなると思うので低すぎるのも注意が必要ではないでしょうか。

IT企業などは、技術が財産ですが、評価されにくいため資金の借入が難しいと思います。
たしかにソフトを見ても利益に繋がるか判断しにくいですし、ネットの流行をみても動きが早く収益が持続するか判りません。
なので、大幅な借入をさせてくれないような気がしますし、利率も高いのではないでしょうか。
ですが、在庫や土地などの資産が少ないため身軽ですし利益率は良い傾向にあります。
ITとなる初期投資も低い事も多いので、株主資本比率が低い会社は注意が必要ではないでしょうか。

技術を売りにしている企業は株主資本比率が高い傾向にあり、在庫を持つ企業は少し株主資本比率が低くても大丈夫という感じなのでしょうか。
そんな訳でこれからは、もう少し踏み込んで企業の体質を見てみたいと思います。
だからと言って、ROEROAの数字が問題ないか、有利子負債の比率が大きすぎないかを忘れずにチェックしておきたいと思います。

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