企業の儲けるチカラの判断にROE (株主資本利益率)という指標がありますが、少し踏み込んだ
ROA(総資産利益率)という指標があります。
計算式については、
・総資産利益率 = 純利益÷総資産(株主資本+負債)
となります。
バランスシートを見てみますと、総資産は負債+株主資本で構成されています。
ROEは株主資本(株主が出したお金)に対して効率よく利益を上げているかの目安になります。
したがって、負債が多いか少ないかは考慮されない数値となり、表面上操作しやすい数値です。
そこで、ROAになります。
ROAは、総資産(株主資本と負債)に対し、効率よく利益を上げているかの指標となっています。
日本企業のROA
日本企業の多くは5%程度にとどまっています。その理由一つは、バブル時に土地の取得や大きな設備投資を行った結果、
現在でも負債部分の数値が大きくなり、ROAが伸びにくい結果になっています。
なので、不要な土地等を処分すると、特損にはつながりますが負債が少なくなるためROAは向上する結果となります。
ようするに、負債が大きくなってしまうと、資本の割合が小さくなってしまうので、ROEが高くてもROAが低い企業が出てきます。
ROEとROAを同時に見ることが大事と思います。
アメリカ企業の多くは、10%以上を維持しています。日本企業も10%を目安として企業を選んでみたいですね。
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