障がい者のご家族に知って頂きたい制度があるのでご紹介したいと思います。
国の制度として、障害年金やさまざまな補助制度があるかと思います。 制度を活用されていて、家族は心配ということで、ご自身達に何かあった際の、キャッシュフロー表の作成・生命保険の検討と言った形でサポートさせて頂くこともあります。
お金を残すということで、生命保険を検討される方も多いのですが、長くお金を残す年金のような仕組みの制度があるのをご存知でしょうか?
心身障害者扶養保険と言うのですが、お金を掛けている方が亡くなられた場合に、障がい者の方が生きている間、ずっとお金を年金のように受け取ることができる制度になります。
次のいずれかに該当する障害のある方で、将来独立自活することが困難であると認められる方です。(年齢は問いません。)制度のごあんない | WAM 福祉医療機構
(1) 知的障害 (2) 身体障害者手帳を所持し、その障害が1級から3級までに該当する障害 (3) 精神または身体に永続的な障害のある方(統合失調症、脳性麻痺、進行性筋萎縮症、自閉症、血友病など)で、その障害の程度が(1)または(2)の者と同程度と認められる方
心身障害者扶養保険事業 | WAM 福祉医療機構
行政と保険会社・信託銀行とが連携して運用されているようです。 保険と言う制度を利用している誰でも加入できるのではないのですが、困っている方が近くにいた場合は、優れた制度だと僕的には感じているので、ぜひ教えて頂ければと思います。
■心身障害者扶養保険共済の概要
加入年齢 | 一口の金額 |
35歳未満 | 9,300円 |
35歳以上40歳未満 | 11,400円 |
40歳以上45歳未満 | 14,300円 |
45歳以上50歳未満 | 17,300円 |
50歳以上55歳未満 | 18,800円 |
55歳以上60歳未満 | 20,700円 |
60歳以上65歳未満 | 23,300円 |
※掛け金に関しましては、国民年金や確定拠出年金と同じように、全額所得控除となります。
掛けた金額に対して所得税率の5~40%、住民税の10%が還付される利点もあります。
ただし、障害のある方が亡くなられた時の弔意金、制度から脱退した場合の脱退一時金は、
払い込んだ金額よりかなり少なくなります。 残された方に手厚い制度です。
自治体でしっかりと制度を確認して頂ければと思います。
加入期間(払い込む期間) | |
要件1 | 加入日から20年 |
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要件2 | 加入者が満65歳である年度 |
年金の給付額 | |
1口加入の方 | 月額 2万円(年額24万円) |
2口加入の方 | 月額 4万円(年額48万円) |
■知られていない制度なのかも知れません
利用されている方は、口数ベースで7万人だそうですが、知的障害者数を見てみますと50万人以上、身体障害者数も350万人以上おられるそうです。 もしかすると知られていない制度なのかもしれません。 僕も不勉強で最近知りました・・・。
図表7 障害者数(推計)|平成24年版障害者白書(概要) - 内閣府
さまざま制度があるかと思いますが、このような制度もあるのも知っておいて頂ければと思います。
これからもしっかりと何かのお役に立てる情報を発信していきたいと思います。