今回は、フィンウェル研究所の野尻さんが書かれた『英国のIFAは儲かっているのか』を読んで、今後の自分のお仕事(FP)について考えさせられました。
イギリスの相談はコミッション(手数料)が廃止されフィー(相談料)のみ
少し説明させていただきますと、例えば投資信託の相談と言っても売上げは必要です。 一般的にその売上げは、コミッション(購入時手数料や信託報酬の一部)か、フィー(相談料)になります。
日本では、手数料主義(回転売買や手数料の高い商品の販売)になっていないかなど注目されています。
イギリスはといいますと、2013年からIFA(Independent Financial Advisor:独立系のファインシャルアドバイザー)の報 酬体系についてコミッション方式を全廃し、相談者からのフィー方式(相談料)のみとしています。
※2007年データですと、IFA経由での金融商品が約5割と大きく占めていたそうです。
その際、多くのアドバイザーが廃業したそうです。 それから5年後(2018年)のデータを野尻さんが取り上げてくださっています。
イギリスの年間のアドバイス・フィー収入は2500万円くらい
紹介の記事を読んで頂きたいのですが、イギリスアドバイザーの収入は2500万円ぐらいだそうです。 ここから諸費用が掛かり、税金、法人税は20%、所得税の最高税率は45%のようですので、そこまで大きく日本と変わりはなそうです。
これですと、日本でも1人あたり2500万円の売上げがあれば、やっていけそうな印象を受けませんでしょうか。
そこで、ざっくりと比較して見ることにしてみました。
ご覧ただくと、。なんと比較しやすいことでしょう! 【総人口】【15歳以上の人口】【金融資産】などなど、日本はすべてイギリスの2倍程度の数字となっております。
単純平均ではありますが、1人当たりの資産は約1700万円とほんと比較しやすい数字ですね。
イギリスと日本の金融資産を、少し強引ですがアドバイザー人数で割ってみたいと思います。
アドバイザー数は、生命保険協会から営業職員の人数、日本証券業協会から外務員の登録数、FP協会からCFP,AFPの認定者数から抜き出してみました。
複数の登録をしている方がおられると思いますので、個々の業界で見たとしても、日本のアドバイザーと呼ばれる方は、ちょっと多すぎる印象をうけますがいかがでしょうか。
しかもこれに加え、いずれに登録していないアドバイザーもいるわけです。
日本の金融資産の大きさ、日本の金融資産は1900兆円、しかも現預金が50%を占めているといわれています。金融業界にとっては大きな市場と言えるかもしれませんが、アドバイザーが生き残っていくのはこれから、もっと大変になっていくのかもしれません。