お伝えしているポイントは2つ
投資をはじめられた方や、NISAの相談ではあまりないのですが、企業型確定拠出年金の相談を受けていると、よく聞かれる質問の1つな気がします。
投資のイメージとして、株式や債券はイメージされておられるのですが、REIT(不動産)ってなかなかイメージが難しいですよね。
なのに、確定拠出年金の商品数が少ないなかで、REITがあるということで気になる方が多いのではないかと思っています。
せっかくなので、自分なりにも整理してみたいと思います。
ミドルリスク・ミドルリターンではない
よくREITはミドルリスク・ミドルリターンと紹介されることが多いのですが、ここ10年は株式と同じぐらいの値動きをしており、ミドルではない商品となっています。
REITはテナントからの賃料という比較的安定した収入源を基にして利益の大部分を分配する。そのため、相対的に高い配当利回りが期待できる「ミドルリスク・ミドルリターン」の特性を持つ金融商品として登場した。ところが、リーマン・ショックが起こった2008年の少し前くらいから、その商品性が「ハイリスク・ハイリターン」に変質していた。 J-REIT、本来のミドルリスクに(投信観測所): 日本経済新聞
日経新聞の記事にもあるように、値動きが大きくなっています。
これは国内リートも先進国リートも同じようなリスク、値動きをしています。
もちろん、株式とリートでは、毎日の値動きは違うのですが、長い目でみると同じような価格変動があるようです。
株式や債券とREITの規模には差がある、ありすぎる
もう1つお伝えしているのは時価総額です。株式、債券・REITの時価総額を並べてみました。REITは規模としては、かなり小さい市場になります。
そして株式の中には、不動産企業やREITを運営している企業もあるので、REITを入れなったとしても、数%ではあると思いますが恩恵(逆もありますが)を受けているんです。
商品としてあるので気になるかと思いますが、規模で見ていただくと見え方が変わるのではないでしょうか。
ちなみにバランスファンドで株式50%、債券50%に配分されているファンドがありますが、あれってうまく出来ているんです。
世界の時価総額 | 日本の割合 | |
---|---|---|
株式 | 106.4兆ドル | 5.0% |
債券 | 102.8兆ドル | 12.0% |
REIT | 1.7兆ドル | 9.3% |
株式: S&Pグローバル総合指数ファクトシートより
債券:三井住友DSアセット「米国ハイイールド債券市場の現状」より
REIT:S&P先進国REIT指数ファクトシートより
バランスファンドに入っている場合はあまり気にしなくてもいいかも
バランスファンドにはREITが入っている商品も多くあります。REITが入っているのが、「気に入っている」「気にならない」のであれば問題はないかと思います。
ミドルリスク、ミドルリターンではない、時価総額も大きくない。と説明しましたが、バランスファンドの場合は、リバランス(ファンドの配分を見直してくれる)をファンドがしてくれますので、自分で組み合わせるよりも分散として考えれば良いと思います。
投資にはいろいろな考え方がありますが、今回の記事が自身で考えていただくためのキッカケになればと思います。