資本コストって言葉があるのですが、目にしていながら全然意味が判っていませんでした。
企業に取って資金というのは重要な補助エネルギーだと思うので、少しでも意味を理解したいと思います。
「
」とは、企業が事業を行う際調達した資本に対して支払うことが期待されるリターンを指します。資本コストは、株主資本(株式)コストと他人資 本(負債)コストの二つに区別できます。
株主資本の提供者は株主であり、株主が株式に対して出資した金額に対して期待するリターンが株主資本コスト(株式)です。
株式の期待収益率は6.5%程度と言われています。
一方、他人資本の提供者は社債の保有者や借入金の貸出者であり、これら債権者が要求するリターン、つまり社債の利回りや借入金利が他人資本(負債)コストです。この株主資本と他人資本それぞれの期待収益率を構成比率により加重平均したものがWACC(Weighted Average Cost of Capital)、つまり加重平均資本コストとして定義されます。
となりますと、100億円の資金を調達した場合の企業に求められているリターンを色々想定してみたいと思います。
その時の各リターンを、株式の期待収益率:6.5%、優良企業の利率:1.2%とします。
他人資本:借入れ | 株主資本:増資 | コスト | 備 考 |
---|---|---|---|
100% | 0% | 100×1.2%+0×6.5%=1.2% | 有利子負債が大きく増える |
75% | 25% | 75×1.2%+25×6.5%=2.5% | |
50% | 50% | 50×1.2%+50×6.5%=3.9% | |
25% | 75% | 25×1.2%+75×6.5%=5.2% | |
0% | 100% | 0×1.2%+100×6.5%=6.5% | 株数が大きく増える。 |
こうしてみると、
- 増資は
- 財務面では資本金が増えるので健全な気がしますが、株数は増えるので1株利益が減少しますし、「求められるリターン」が大きくなります。
なので、ちゃんと利益に結びつく増資でなければ、リターンが期待できないという事で売られる事になるみたいです。 - 借入れで
- 調達しますと、見た目の財務は有利子負債も増えますし、株主資本比率も下がるので、あまり良くない気がします。
ですが、求められるリターンは低いですし、返済金は税制面でも節税になるみたいなので、良い面もあります。
ちゃんとキャッシュを得ることのできない企業ですと、返済が遅れる事でコストは増加しますし、金利を上げられてもコストは増加します。
信頼性のない企業や財務に問題がある会社ですと、当初の金利が高い場合もあります。
どちらも間違いではないですが、増資をするなら使い道と成長力。借入れをするなら財務の健全性と利率に注意をしなければいけないように思います。
で、それにしてもこれであっているのでしょうか・・・・。
少し勉強不足なので、コストやWACCについてもっと勉強しなきゃいけないようです。
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